それにしてもクラシック音楽を聴く人が少ない。がぜん少数派である。
私は早大時代有志とさんざんあれこれ思案してポスターを作って、学内に張りまくったのだが、集まらないこと夥しいのだった。
もっとも「フルトヴェングラー研究会」というサークルの名前そのものがまずかったのかもしれない。ちょっとイデオロギーがかってると誤解する人もいるのかもしれないし、実際私の知っている教授はフルトヴェングラーをナチだと決め付けてかかってくるのもいた。
フルトヴェングラーとナチスとの関係については、いずれ詳細に述べようと思うが、フルトヴェングラーが戦後裁判にかけられた時にユダヤ系のユーディー・メニューインが強力に援助の手を差し伸べたことや、彼が戦後シカゴ交響楽団に招聘された時に、多くのアメリカで活動している音楽家たちが反対運動するなか、同じくユダヤ系のブルーノ・ワルターが賛成したことからも、フルトヴェングラーの良心は明らかであるとだけここでは述べておく。
話は戻るが、クラシック音楽は古典である。それゆえ何か特別の縁がない限り、一生触れないことがあっても不思議ではない。私としてはこんなにもったいないことはないと思うのだが…。
嘆いてばかりいても仕方がない。私がホームページを立ち上げる意味もまさにそこにある。 クラシック音楽に少しでも興味のある方が、上記のCDを縁にクラシックを聴いてみたいと思っていただければ幸いである。